「私は卞在昌氏から性的被害を受けた」
―まず、光さんは国際福音キリスト教会で救われたのですか。
光 1997年の秋に、東京の高田馬場にある国際福音キリスト教会・中央チャペルに友達に誘われて行ったのが始まりです。2000年までは同チャペルの信徒として集い、同年4月に十二使徒神学校(現・十二使徒セミナリー)に入学して、その後8年間、同教会でスタッフとして働きました。
―卞在昌氏の秘書をしていたのはどのくらいの期間ですか。
光 秘書は2004年の3月頃から6月くらいまでですが、それ以前に、2000年4月に十二使徒神学校に入学してすぐ、茨城県土浦市にある卞氏の自宅に住むようにと卞氏に指示され、5?6カ月のあいだ共同生活をしました。そして2006年の後半からは、正式な秘書ではありませんが、秘書チームのメンバーだと言われ、秘書室で出版や会計の仕事をしていました。
―卞氏から性的被害を受けたとされるのは、およそ何名ですか。
光 卞氏が女性スタッフに対し性的行為を行っていたとの噂はかなり以前にさかのぼるようなので、正確な数は不明です。現在、被害者であると名乗り出ているのは、キスを強制されたなどの軽い被害者を含めるとけっこういると思います。いまだに被害を受け続けている人もいるのではないかと思います。ただそれらの女性は自分が被害者であると認識していないと思われます。いずれにせよ、性的被害を受けるのは神学生か未婚、既婚の教職者を含む女性献身者・スタッフが多いと思います。
教会にいるときには、「教会に不利益を与えるようなことは決して言ってはいけない」と言われていましたので、何年も沈黙を守りました。同じことをされていたと思われる女性スタッフ同士でも、このことについて話し合ったりはしませんでした。そのため他の被害者の話を直接聞くことは、昨年までなかったのです。
―言いたくても誰にも言えない環境だったと。
光 はい。数年間、本当に葛藤がありました。「牧師先生が悪いことをするはずがない」と信じていた一方で、自分が受けているこの行為を一体どう捉えればいいのだろうか、と。それでも、抵抗しちゃいけない、抵抗するということは指導者を信頼していないことになるからと、ひたすら我慢していました。
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