リバイバルジャパン取材日誌
藤掛明氏の論説から
クリスチャン新聞の8月30日号に臨床心理士・藤掛明氏の「『つなげる』ことは大切」という論説が載っていた。自分の人生のあらゆる場面や、自分の様々な面をつなげていくことの大切さが書いてある。<以下引用>
たとえば、あの時の挫折や失敗と、今の自分をきちんとつなげられているだろうか? 神を知らずに生きていたあの頃でさえも、そこには神がいて、それを良しとし、今に至るまでの物語がある。あまりに悔いの残る失敗の端緒にも、神のご計画が働いている。そのことをゆっくりと考えたい。
また、自分らしい自分と、自分らしくない自分とを、つなげられているだろうか? 自分らしくない自分、と言っても、実は自分の一部であって、無視するわけにはいかない。自分では受け入れがたい自分を、受け入れていくことは成熟に至る作業となる。
<引用終わり>あとはクリスチャン新聞を買って読んでくださいな。(笑)
私たちはキリストにあってすべてが新しくされ、内なる人も日々新しくされている。これは聖書の真理であるから揺るがない。しかし私たちは、「すでに」と「いまだ」を共に背負って生きる「地上の御国の民」でもある。魂は、母の胎に宿った日から歴史を刻んでいる。My「BC」と「AD」はあるが、私という地上の存在は連続している。
その中で、つなげたくない自分、空白にしてしまいたい自分がいる。しかしそれを認めないと、強制反復に陥ってしまう。同じ過ちを繰り返してしまう。そういった作業をしないまま、あのエレミヤ書に書かれたイスラエルの民のように「平安だ、平安だ」と言うだけでは、魂の根っこは癒されない。「きよめられた、きよめられた」と言うだけでは、魂のゆがみは直らない。
人を愛するというのも、その魂の全体を愛することなのだろう。美しい花畑から少し歩いたところにどぶ川が流れている。芳香と悪臭が交互に漂ってくる。それが人間の魂の風景だ。私たちは、どぶ川は見ないことにしたい。また一旦どぶ川をどぶ川と認めると、美しい花畑さえ無価値に思えてくる。相手のすべてが嫌になる。目を開き、その風景の全体を愛せたら幸いだ。そしてそのどぶ川を、一緒にきれいにする作業ができたらもっと幸いだ。
結婚の前だったか、ある婦人に「結婚するまでは両目を開いて相手を見るのよ。そして一旦結婚したら片目で相手を見るの」と言われた。相手に悪いところが見えても目をつぶれということだ。寛容さということではそうなのだろう。しかし本当に相手を愛そうと思ったら、両目と、もう一つの目(神様の視点)で見つめなければならない。相手の歴史も愛さなければならない。そしてその前に、自分自身を見つめ、愛さなければならない。神なしにはとてもできない作業だ。
大切なことを教えられる論説だった。
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