リバイバルジャパン取材日誌
グローバル時代の宣教
日本伝道会議において、「日韓教会の宣教協力」という分科会も取材した。最近、日中韓の宣教協力についてよく言われるようになり、それはどのように実現するのか、現状はどうなのか、と考えていたためだ。
分科会では、現在、日本にいる韓国人宣教師が約1300人であることが報告された。そして2020年までに、5千人の宣教師を日本に派遣することを祈っているという。欧米の宣教師が日本を離れていく中、韓国の宣教師が今後ますます増えて行くということだ。しかし、8千余りの日本のプロテスタント教会に5千人の韓国人宣教師が派遣されてきたらどうなるか? 日本プロテスタントは韓国人の教職者で溢れ返ることになる。このまま行けば。分科会の講師の一人(韓国人牧師)は、「韓国の教会は飽和状態で教職者が余っている。そこで、彼らに日本で宣教してもらう」と言っていたが、「ちょっと待てよ」と言いたいこともある。
そのあたりは今後、日本にいる韓国人宣教師に取材し、本誌RJとしても意見を言っていくつもりだ。これまで、韓国の教会を通して受けた恵みと同時に、韓国人宣教師によって日本の教会が受けてきたダメージというのも少なからずあるのだ。いや、かなりあると言っていい。
しかしこの韓国人宣教師が続々と来日するという事実は、日本の教会にとって、変革をもたらす「黒船」となる可能性がある。いつも外圧によって自己変革をしてきた日本社会、その日本人によって構成される日本キリスト教会も外からの刺激によってでしか自己変革できないとしたら、神がお隣の韓国を用いておられるとも考えられる。
また、今回の会議の宣言文にも盛り込まれた「ディアスポラ宣教」。つまり、諸外国で救われた日本人が帰国後、教会に根付けるかどうかという問題がある。根付くべきなのか、あるいは彼ら自身が新しい皮袋を生み出すべきなのか、それぞれだとは思うが、彼らが生まれ故郷に帰ってインサイダーとして宣教を始めてくれるなら、日本社会の霊的雰囲気は変わっていくと思う。RJで「アタマとココロとコトバ」を連載してくれている鈴木(旧姓・佐川)睦さんもアメリカで主イエスを信じた人の一人。現在、福島第一聖書バプテスト教会(佐藤彰牧師)に所属する彼女は、田舎町で英会話教室を開き、地域社会に大きな影響を与えている。
韓国人宣教師の増大とリターニーの増加、この二つの要素が今後の日本の教会に少なからぬ影響を与えて行くものと思われる。
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