リバイバルジャパン取材日誌
パレスチナ国家承認の問題と預言
「患難と苦悩とは、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、悪を行うすべての者の上に下り、栄光と誉れと平和は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、善を行うすべての者の上にあります。神にはえいこひいきなどはないからです。」(ローマ2章9-11節)
9月に行われる国連総会と安全保障理事会において、パレスチナが国家承認されるかどうかが問題となっている。そして、この件に関して、日本を訪れたあるアメリカ人の伝道者が、日本が「承認」に賛成票を入れれば更なる大地震が起こり、アメリカが賛成票を入れれば北米大陸が分断されるような巨大地震が起こる、との預言をしたとして話題になっている。昨日も、何件か問い合わせがあった。
その預言をしたというご本人に確認した訳ではないので、この通りのことを言われたかどうかは分からない。ただ、預言にしろ、有名な伝道者の言葉にしろ、それを判断する基準は「聖書」にある。上の聖句にあるように、神には「えこひいき」がない。罪を犯せば、イスラエルだって裁かれるし、パレスチナだって裁かれる。イスラエルは無謬であるかのように、イスラエルに反対する者は悪だ、という思考パターンに陥ってはならない。そして、イスラエルの悪を指摘する者を「反ユダヤ主義者だ」とレッテルを貼るのもおかしい。もしそうなら、ユダヤ人の罪を指摘したペテロやステパノ、パウロは、反ユダヤ主義者だということになる。
一方で、「可哀想なパレスチナ」とばかりに弱者に正義があるかのような態度もおかしい。ヒューマニストが陥りやすい誤りだ。弱者であっても強者であっても、罪は罪である。彼らは相当したたかにメディア操作を行っている。
イスラエルはいまだ、神に選ばれた民である。その賜物と召命は変わらない。だから、神がその民族的選民に対する姿勢も一貫している。つまり、真の神を礼拝せず不品行が蔓延したとき、また神の訪れの時を知らず、それを無視したときには、イスラエルは散らされる。バビロン捕囚の時、そしてイエスを十字架に付けクリスチャンを迫害した時、彼らは散らされた。
旧約時代の帰還にあたっては、あのネヘミヤ記にあるように、深い悔い改めがそこにはあった。現代のシオニズム運動による帰還にあたって神への深い悔い改めがあったかどうか、寡聞にして私は知らない。しかし、この中東の血で血を洗う争いが終息するためには何が必要なのか、神が約束された地がイスラエルのものとなるためには何が必要なのか。それは、イスラエルが神に立ち返ることである。政治的な力関係でのみ決せられることではない。霊的には、エズラやネヘミヤのようなリーダーが立てられ、過去の罪を深く悔い改めることである。私たちがとりなさなければならないことも、まずはそのことだ。
そして神の裁きというのは、一つの要素のみで決定されるものではない。何より、神は動機を見られる。ソドムとゴモラに対する裁きは、罪の目盛りが増し加わり、その上でアブラハムのとりなしがあり、最終的に裁きが下された。現在は、やがて来る「御怒りの日」(ローマ2章5節)まで、父なる神が忍耐をしてくださっている期間である。そして、飢饉や地震は、産みの苦しみの”初め”のしるしであり、本当の「御怒りの日」は、荒らす憎むべき者が神殿に立つ時に訪れる。誰かが地震の預言をしても、慌てないことである。(マタイ24章)
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